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ARK
TRAILER PARK
TENJIN
Client : 株式会社井浦商会
Produce
Branding
プロジェクト概要
2024年2月、幕張メッセで開催されたジャパンキャンピングカーショーにて、株式会社井浦商会の社長が弊社ブースを訪問。その後、福岡・天神エリアで進行中の再開発プロジェクトに関する相談を受ける。
対象となったのは、約25年後に高層ビルが建設予定の期間限定用地。従来のRC(鉄筋コンクリート)建築では予算が折り合わず、CLT(直交集成板)建築による構想が進行していたタイミングだった。
そうした背景を踏まえ、我々は「SiNRA」の木造トレーラーハウスをベースにした、移設可能かつ視認性の高い商業施設としての提案を実施。
環境調和と商業性の両立に加え、“一時利用地”という特殊条件にも適応するプランとして評価され、正式に採択された。
本プロジェクトは、天神の街に新たな風景とにぎわいを生む「ARK TRAILER PARK TENJIN」としてスタートした。
プロジェクトの目的・ゴール
井浦商会がこのプロジェクトで目指していたのは、単なる「空き地の暫定利用」ではなく、以下のような複合的な成果だった:
・再開発エリアに人の流れを生む「呼び水」的施設の創出(=集客)
・話題性/視認性の高い商業空間を通じての企業ブランディング(=認知)
・土地活用の実証と収益性の検証(=家賃収入・売上)
・地元や周辺企業との共創モデルの可能性探り(=関係構築)
これらの目的に対し、我々は「移動可能で、かつ高いデザイン性を持つ木造トレーラー群による“パーク型商業施設”」という構想を提示。
単なるポップアップではなく、「街の一部として機能する新たな風景」をつくることを成果イメージとして描いた。
また、長期建築とは異なる「フェーズごとに内容や出店者が入れ替えられる仕組み」や「SNS映えするビジュアル設計」なども取り入れ、話題性と柔軟性の両立を重視した。
施策のポイント
最大の特徴は、「移動可能な仮設構造でありながら、恒常施設のような空間体験をつくる」ことに挑戦した点。
木造トレーラーを複数台配置したパーク型レイアウトとし、ひとつの街区のような“抜け”と“広がり”を演出。各トレーラー棟には温かみのある杉板張りを採用し、
都心の中でも自然を感じられる落ち着いた佇まいに仕上げた。
しかし、設計段階ではひとつ大きな課題に直面している。
当初は「すべてをトレーラーハウスで構成する」予定だったが、行政との相談の結果、トレーラーのみで構成した場合は“営業期間に制限がかかる”という見解が示された。
これにより、施設全体の構成と建築計画を一から見直す必要が生じ、一部はトレーラーハウスを継続採用しつつ、
他は建築確認をクリアできる木造コンテナハウスを新たに設計・導入する方針へと変更。結果として当初想定よりも予算が大幅に上振れし、資金面での追加サポートも我々から行うことになった。
このような想定外のハードルにも柔軟に対応しながら、建築・行政・デザインの三領域を横断して最終的な着地まで伴走した点は、本プロジェクトならではの価値でもある。
成果・反響
本プロジェクトにおいて、明確なKPI設定はなかったものの、我々としては施設全体の注目度・話題性の最大化を重要な軸としてデザインプロデュースを実施。
ネーミング、ロゴ、外観デザイン、サイン計画に至るまで、通りすがりの人が“気になる”存在感を持たせることを意識した。
結果として、開業直後からSNSでは“木造の仮設空間とは思えない”“福岡にこんな場所ができていたとは”といったポジティブな投稿が散見され、地元メディアや不動産業界関係者などからも反響があった。
テナントの入居希望も順調に増え、エリアのランドマーク的な役割を果たし始めている。
現時点では具体的な続編の発表はないものの、本モデルをベースにした他エリアへの横展開や、将来的な入れ替え・拡張を前提とした都市型商業施設のテンプレートとしての活用も視野に入っており、
複数の企業・行政からの問い合わせも発生中。